カットフルーツの需要増

従来から、カットフルーツといえば、パイナップルやバナナ、オレンジと輸入の果物が中心で商品化されていたが、主に首都圏の生活者のライフ・スタイルや食生活の多様化が、果物をそのまま購入する度合いが極端に減少してきていることから、カットフルーツに対する需要と関心が高まり、急速に販売が伸びているようだ。

カット・野菜は勿論、カットフルーツ専門の生産工場も充実してきていて、そのような工場では、国内の生産者との関係も強化しながら、年間で販売できるフルーツの商品発掘・開発に努めている。

家庭で、フルーツの皮を剥いて、カットして食べるのと違い、工場で製品化して、店頭に並び、消費者が買い上げるまでの時間を考えると、3日から4日は商品が劣化しない状況を保つ技術が必要で、更には同じ果物でもカットに向いた品種が必要になる。

このように考えると、様々なポイントとで検討が必要で、カットに向いた、新たな品種の栽培方法を農家と検討しなければならない。

例えば、カットフルーツでも人気のメロンに関しても、従来の品種では味や日保ちの点で問題が出ているようで、昨年から、メロン農家を紹介して欲しいと、工場の責任者が数人で何度か訪ねてきた。

高知で生産者と相談していると、新たな試みに挑戦してくれる農家が2件程出てきて、相談・打ち合わせを重ねた結果、今年になって新たな新種の苗を育てはじめた。

従来のメロン農家の栽培方法は、種から、苗を育てた後に、成長に合わせて、一番良い実を一つだけ育て、それ以外は摘果して、大事に育て、糖度を計りながら、網目もきれいに入った美味しいものだけを大事に出荷してきている。

今回、農家にお願いしてきているものは、網目にはこだわらず、できるだけ反収をあげ、採算が合うように育てるように細かく検討している。

メロンを丸のまま出荷するのと違い、カットの場合は、商品化すると最初の玉の状態の重量に比べ、半分程度の重量しか残らないし、収穫してから商品化するまでの過程にかなりの経費を見なければならないので、従来の栽培方法と違う考え方で、手間とコストを下げ、農家と工場側が相互にウイン・ウインの関係になるように細かく詰めなければならない。

それには、収穫方法や従来の高価なメロン用の梱包ではなく、生産者から工場までの輸送はできれば、通い箱等を使用して、コストと手間を省くことを検討している。

栽培から、消費者に届くまでの過程が、従来の球で販売していたものと違い、全く新たな、流通の構築が必要になる。

このカット用のメロンが順調に出荷できるようになると、昨年から取り組み始めている、高知県からのカット用フルーツの季節毎の、メニューができてくる。

また今後メロンは数件の生産者が連携すると、栽培時期をずらして通年の出荷も可能になる。ちなみに一つの圃場(ハウス)はおよそ年間で3回回転が可能のようである。

生産農家が安心して栽培に専念できるように、工場との連携を確り取り組んでいくのが我々の役割であり、更には、生産量と生産時期を見ながら、最適な輸送手段と方法を検討しなければならない。

マーケットに熟知した、知り合いに、今後の需要見通しを聞いたところ、今後もカットフルーツの需要は、大きく期待できるとのこと。

平成29年5月19日

ポンカンの原産地や販売について

高知県では、新年を迎える頃から、温州ミカンの次に収穫されるのが、ポンカンで、最近では文旦も同時期に収穫され、日曜市や量販店の店先に色づいた柑橘がにぎやかに並ぶ。

最近では、生活者が野菜や果物をそのままの状態で購入するに加えて、カット野菜やカットフルーツの需要が伸びている様である。

昨年から、高知の文旦をカットフルーツで販売したところ、初年度の割にはかなりの量が購入されたので、今年はさらに販売量を伸ばす計画もあり、加えてその前に、ポンカンを始めてカットフルーツとして販売する計画で取り組んでいただいている取引先がある。

ポンカンの原産地はインドのスンタラ地方といわれ、東南アジア諸国、中国南部、台湾南部、などで広く栽培され、ブラジルにも一部分布している。

日本に伝わったのは明治中期といわれている。日本での主産地は愛媛県、鹿児島県、高知県、宮崎県、熊本県などで、日本では、台湾からの輸入も多いようである。

昨年、文旦のカットフルーツが順調に伸びたことから、その前に、ポンカンを買い付けてくれることになり、昨年から相談を持ちかけている生産者をバイヤーとともに訪問し、商談を開始している。

今年のポンカンの味も甘みと酸味のバランスもよく、美味しくいただける状況で、サイズも2LからSまで仕訳され市場に出される。

生産地では、それぞれが工夫して、地元のブランドを売り出そうと、糖度計で糖度を計ったり、宣伝にJAや組合も力を入れている。

そんな中で、カットフルーツに使用されるのは、規格外品ともいわれ、ジュースやジャムにする品に近い商品になる。

市場での販売価格から計算して、その程度の商品を安く買わないと採算が合わないのである。

市場での販売価格が5キログラムあたり、2,000円前後とすると、その三分の一程度の値段でないと、カット用としては採算が合わないとのこと。

フルーツをカットすると正味の商品重量は、果物それ自体の三分の一程度の量になるのである。

更には一つ一つカットする手間も大変な手間である。

生産者にカット用にするので、外側の傷は問題ないので、はねる規格外の大きいサイズ(2LからL)を要望すると、一般的な生産者は、最初から、はねを栽培する意思はないので、通常はあまり商談に乗ってこない。

プライドのある生産者は、落ちているポンカンを見てこの程度で良いのだがと声を掛けると、収穫している脚立の上から、落ちてるのは売らないと、きっぱりと言い切る。

それでも、最適な条件の土地を探して、20代からポンカンを広く栽培しているS氏は、毎年ポンカンを多量に出荷しているが、長年の付き合いから、都心の高級果物店やデパートに安定して出荷しているだけに、安売りはしたくないと断られていたが、何回か山道を軽自動車で登って相談しているうちに、はね品を出してもらえるよいうになった。苦労して育てている生産者と心が通った時の感激と充実感は何ともいけない。

小生は、生産者とバイヤーがそれぞれ満足してもらえるよう、物流・流通への取組で高知県の商品をできるだけ販売していきたいと考えている。

平成29年1月31日

国産の果物に切り替える傾向

都市生活者のライフスタイルの変化は、家庭での食生活に年々変化が起きていて、調理に手間がかからず、ごみが出ない、カット・野菜やカットフルーツの市場が大きく伸びているらしい。高知で自社の畑で栽培している青ネギは、根元を畑に残し、カットして年4回ほど同じ畑で栽培しているが、主な出荷先は大手のカット野菜工場です。

更に、高知県の農産物や果物を首都圏に出荷しているが、この2年ほど前から、取引先が高知の果物をカットフルーツの食材として取り入れて下さり、カット用の果物も新たに出荷が伸びてきている。

特に、高知特産の文旦は首都圏でも評判が高く、グレープフルーツの市場に一部食い込んできているようだ。

今年になってから、新たに、ポンカンや小夏の扱いも徐々に伸びてきている。また、今まで考えられなかった、カット用のメロンが今年から出荷が始まっている。

従来、輸入のパイナップルやグレープフルーツ等が主力のカットフルーツとして使われていたものが、徐々に国産の果物に切り替える傾向のようです。

カットフルーツ用の果物としての栽培に関しては、カットした時に身が崩れにくい品種を選ぶことや、コスト的にカット工場での手間や経費を考えると、果物の外見にはこだわらない栽培方法で栽培コストを削減する必要もあるわけです。

今年から始まった、カット用のメロンも栽培者からすれば、従来の栽培方法よりも手間がかからないので、経費も削減できるとのこと。

更に、高知県には梨も秋には新高梨等が出回るので検討してくださいと伝えていたところ、早速連絡があり検討するとのことなので、梨に関して調査してみた。

高知で栽培されている幸水や新高梨に代表される皮の色が黄褐色の“赤梨”系と、二十世紀梨や菊水に代表される色が“淡黄緑色”の“青梨”系です。

早速、生産者を探すべく、大手筋の日曜市に出かけました。8月の上旬に梨が出ているかなと探したところ、果物を主に販売している店舗に、早生の幸水を発見しました。

その後、見分けがつきにくいのですが、多摩という品種のものも販売されていました。

値段は結構高く、一個につき250円程でした。

色々と梨に関して情報を仕入れていると、高知での梨の主力産地が高知市内の西北にあたる、針木地区であることが解り、早速出向いてみました。

道路わきに梨の販売小屋が何件かある場所で、看板に書いてある電話番号にかけると小屋の後ろの高台から生産者が下りてきてくれました。

事情を話すと、関心を持っていただき、一か月後に新高梨の出荷が始まる時期に、再度訪問し商談することにしました。

新たな取引が開始され、バイヤーと生産者がともに喜んでもらえたらと考えています。

平成29年8月7日

温州ミカン、ポンカン、文旦、小夏が出回ります

最近では、高知産の土佐文旦を首都圏にお住まいの方々も、召し上がることが多くなっていると思いますが、ここ数年前から、高知各地の文旦を首都圏に送らせていただいています。

勿論、文旦農家から毎年、直接取り寄せられている方も多いと思いますが、私どもは、首都圏の需要が高まっている、カット野菜、カットフルーツ用の物を数多く取り扱っています。

昨年暮れから年明けにかけて収穫したものを、畑や冷蔵庫に一月程寝かすと、酸味と甘みのバランスが取れた、文旦特有の香りの美味しさを味わうことができます。

栽培過程でどうしても、器量の悪いものや、少々形の悪いものも出ますが、味はそんなに変わりません。

栽培農家の方々は、出荷段階で、大きさや形を見て選別作業をします。

仮にA品、B品、C品と分けた場合A,B品はそのまま出荷しますが、C品はお手頃値段で販売するか、加工用に回ります。

味は変わらないのですが、価格が安くなります。

その年の気候状況等で、品質や味の違いはありますが、少し暖かくなってくると文旦はより美味しく味わうことができます。

加工としては、カットフルーツにするもの、ジュースにする場合もありますが、文旦の厚い皮は最近捨てないで、甘みを含ませてピールとして、お菓子やスイーツとして利用され、多種多様な商品として利用されています。

私どもは、この数年、継続して、カット用の文旦を、生産者、農協、市場から買わせてい
ただいて、関東のカット工場へ送り込んでいます。

カット工場では、デパート、スーパー、コンビニへ各種の果物と盛り合わせたり、単独に文旦のカットしたものを盛りつけて、新鮮な内に店頭に並べます。

一度、文旦の味を知って頂くと、その美味しさは忘れられない物になるに違いありません。

土佐文旦の味は、土佐文旦でしか味わえない味です。

また、高知では沢山の種類の柑橘が栽培され販売されています。

温州ミカンに始まり、ポンカン、文旦。

そしてこれからは小夏が出回ります。

色々な果物をそれぞれ味わっていただきながら季節を感じていただければ幸いです。

高知の色々な柑橘を美味しく召し上がっていただくためにも物流の仕組みを、産地側と買手先の協力を仰ぎながら改善すべく取り組んでいます。

野菜や果物は、比較的安価なものが多いために、物流費の占める割合が高くなりがちです。

特に野菜類では、商品価格と物流費が殆ど変わらない場合もあります。

出荷段階から首都圏の店舗に収めるまでの物流コストを様々な観点からコスト削減の検討を続けたいと考えています。

目指すのは、物流会社に負担をかけるのではなく、無駄をなくして効率を上げる仕組みです。

平成31年3月1日 鍵山 武男