一次産業を活性化させる食品加工

近未来の日本国民の食糧問題を考えたときに、どうしても、日本の食糧自給の力を維持していかなければならないことは、誰しもが認識しているところですが、具体的にどのような方策がとれるかは、産学官民連携しで、それこそ十分検討していかなければ施策の打ちようがないと思われる。

現状の小売店で販売されている輸入商品、特に一次産品に関しては、品質、安全性は別にすると、多くの商品で、輸入品はそれなりのコストをかけて店頭に並んでいるにも関わらず、大幅に値段が安い場合が多い。

一方、海外の小売店で見てみると、日本の食品は、高く評価され、国内品に比べて高価格にも関わらず人気がり順調に売れているケースもある。

内外価格差はどこで生まれるかに関しては、国や地域性による経済の基盤が大きく影響するのと、それにより、人件費等のコストが各段に違うことによる。

内外の格差がありことは悪いことばかりでなく、自由経済の元では当たり前の現象であり、そのことが、将来に向けての、自由競争を支えている。

日本の環境で、一次産品を生産することで、国際的にも十分、太刀打ちできている場合はそれほど問題にはならないが、食糧事情に影響するような食品、麦、ジャガイモ、サツマイモ、玉ねぎ等々、日常欠かせない作物は、どうしても国際的な価格競争には厳しい状況となる。

これらの商品の一部が輸入されることは自由経済の下では防ぐことはできない。

そこで、これらの日本の一次産品を活用して、付加価値を付ける、すなわち加工をして、それが生産者の利益につながることになれば、生産者も諦めないで、一次産品の栽培を続けていけることになるのではないだろうか。

そこで、生産者主体の加工施設や冷凍冷蔵施設、物流・配送センター等が共同使用できる基盤ができれば、生産者が個別で、選別、加工、包装、保管、出荷等の業務を行うよりも、効率的にコストを削減できることで、競争力が強化されることになるに違いない。

更には関連した業務を集中させることで、人員の削減や、さらには外国人やパート労働者を活用する場も広がるはずである。

更に加工工程を集約することで、保管・配送関係の業務も集約することができ、さらにメリットは広がるに違いない。

私共は、農業生産者の立場で、多くの生産者と交流をしているが、一次産品をそのまま販売するだけでなく加工を含め業務の一環で取り組みたいと検討している方が殆どである。

私どもは小規模ながら、農業の六次産業化を目指して、自社での青ネギ等の生産、地元のニンニクをふんだんに使用した加工品「焼き肉のたれ」を生産・販売していますが、物流費も含め、大手の販売に比べ、かなりのコスト高になっています。

今後は、自社で栽培している「青ネギ」と「焼き肉のたれ」を活用して焼きそば等の製品の開発等も検討しています。

当方では、高知の物流を効率化するために、生産者25社程と連携して、協同輸送・配送を検討しています。

これらの取組を通して、中小規模の生産者が数多く占める地域では、食品加工に関して共同で取り組むことで、多くの無駄が省けるだけでなく、農林水産物の多くの一次産品を活用した、新たな商品作りの研究、検討が可能になり、新たなB級グルメ等の開発ができることで、国内外への販売拡大が期待されると考えます。

更には、地方自治体レベルでは、ある地域を加工特区等で指定することで、更なるその地域での効率化、有利性が発揮できれば、地域経済にとっても、雇用を創出することや、生産が増強することで、経済の活性化にも大きく。

貢献するに違いありません。

平成28年12月8日

地方都市の頑張り

人口減少、少子化・高齢化が日本全国の地域に広がり、消滅する村等もあちこちで出始めている現状ですが、筆者が現在滞在している高知県は知事、自らが「高知県は人口減少、少子化・高齢化の先進県」と言われています。

村議会の運営が難しくなった、高知市の北に位置する大川村は、全国でも注目されることになりました。

高知県全体でも、70万人を切る人口で、その内、約半数が高知市の人口になりますので、東西に長い中で34市町村では、同様に問題を抱えています。

その様な現状の中でも、各地域は、めげることなく、さまざまな活動を展開して頑張りをみせています。

先日、高知県の西部のやはり小さな村、三原村には地元の新聞社が地域を盛り上げようと、週末を含む3日間、地元に数人の記者が泊まり込みで、地域で様々な活動をしている状況を、記事にして広く広報活動をしていました。

この村では、特産品として硯石がありますが、農家の方が現在では7軒ほど「どぶろく」を製造販売しています。

今回のイベントの中には、この「どぶろく」を大きく取り上げ、「どぶろく祭り」として、どぶろく飲み放のふるまいもありました。

また、この7軒の「どぶろく」生産者は、それぞれが自前の畑で米を栽培していて、それぞれが自社ブランドで販売していて、そのほとんどの生産者が、民宿をも経営していて、宿泊すると「どぶろく」のふるまいがあります。

私も、最近、東京から高知へ移住されたK氏と、親戚のおばさんと三人で出かけました。

どぶろく製造者の一軒にお邪魔して(前にも宿泊したことがある)暫く談笑させてもらいました。

それぞれが、地域のために連携して活動している状況を知ることができました。

この地域もまた、“ONE-チーム”でした。

高知市から、東に約20キロの地点に、私が住む土佐山田町があります。

やはり年間を通して様々なイベントがあり、自治体、観光協会、商工会等が連携して、地域を盛り上げる活動に取組んでいます。

先日、土佐山田駅の周辺(香美市)では、商店街を盛り上げようと、
観光協会が毎年この時期に開催している、地元の飲食店をのみ食べ歩く、“香美バル”を金曜日、土曜日の二日、開催しました。

普段覗いていないお店に入るには、いいチャンスになりますし、お店側も新たにお客さんを増やすチャンスになります。

この活動を近隣の、南国市が3年前から取入れ、同様に昼でも夜でも南国市内飲食店を食べ歩き&飲み歩き!”南国グルメはしごでGO“と称して、商工会議所がチケットを販売して展開しています。

私もついチケットを買ってしまい、4軒はしごをしてしまいました。

気に入ったお店も発見できたので、その内には、友人と飲みに行くことにしています。

その他にも、曜日ごとに高知市内で開催される、屋台の市、特に土曜市、日曜市は、高知市と各地域の連携を図ることで、相互に活性化することに役立っているようです。

今後も、それぞれの活動を大切にして、関係者が頑張ると同時に、楽しめる活動を進めるように微力ながら、仲間を大切にして頑張っていきます。

令和元年11月05日

6次産業化を目指して

1次x2次x3次=6次産業といった整理から、農村(土地)等が持つポテンシャルに着目し、環境、エネルギー、バイオマスも包含した広義の6次産業化も概念化されているようだ。

最近では、これら農山漁村を視点に規模の大きな、もしくは面として広範な取り組みに対して支援を行う「6次産業化ファンド」なども用意されている。

6次産業化を進めるにあたり、想定する売り先や消費者の相手やシーンを分析するための手法として、STP分析がある。

販売先の需要者を分析するセグメンテーション。

競争優位で可能性が高いセグメントを選定する、即ちターゲティング。

独自性が受け入れられるかどうかなど、具体的な優位性について分析するポジショニング。

これらの具体的な戦略を基本にして独自の取組を進めていくわけであるが、実際に取り組む場合は、単独で開発推進することはまず不可能であり、成功するケースはまれと考えられる。

目的に向かって、知恵を出し合う仲間が必要になる。

平成30年7月3日

異常気象

先日、ここ、高知県香美市土佐山田町でも、降り続く雨で、目の前を流れる一級河川「物部川」の一部も氾濫しました。

幸いにも河口から約9キロメートルの上流にある私どもの、家屋敷、田畑は昔から災害に見舞われたらしく、立派な堤防が築かれていて、一部は更に昨年補強されていました。

氾濫したのは対岸の地域で堤防の内側に田畑があり、園芸用のハウスもあり、甚大な被害になりました。

特に山間地の多い高知県は土砂崩れによる道路の切断等が多く起こりました。

現実に、度々、身の危険を感じていたことは事実です。

高知県での豪雨が収まりかけたところに、広島、岡山等々が更に多くの災害が発生したことは今もその復旧に多くの時間と手間を要する結果になっています。

私どもにも、多くの皆様から、見舞いの連絡を頂きありがたく、感謝に堪えません。

さて、大雨が過ぎた後は、全国的に気温が上昇して、過去に経験したことのない高温が続いています。

驚いたことには、過去に最高気温を記録した高知県の数値を超える高温が日本各地に起きていることです。

今日現在でもこの状況は続いているのです。

あれだけ降った雨が、10日ほど一滴も降らず、日中は「ゆだる」ほどの気温が続いています。

多くの方々が各地で熱中症にかかり、命を失う方も出ている始末です。

いったい、地球に何が起きているのでしょうか。

昔は、どうしても避けられない、怖い存在として、地震、雷、火事、親父といわれていましたが、今や親父の怖さは影を潜め、代わりに、豪雨と高温が加わっているのではないでしょうか。

地球上で起きている、異常気象を見てみると、異常高温や干ばつ、大雨や集中豪雨ですので日本も世界基準に近づいたといえるのでしょうか。

従来の日本の異常気象は、猛暑や冷夏、大雪や暖冬が挙げられます。

最近気になるのは、「エルニーニョ現象」や「ラニーニャ現象」で、ラニーニャ現象が、日本の猛暑や寒冬といった異常気象の原因になるようです。

異常気象の原因はやはり地球温暖化と大きな関係にあるようです。

二酸化炭素などが増えすぎて、地球に熱がこもった状態が、地球温暖化とすれば、気温が上がること、大気のバランスがくずれて、海水の温度や気圧などにも影響し、地球温暖化が、異常気象の大きな原因の一つといっても間違いないでしょう。

自然界の中で生かされている人間が、自然界のバランスを壊さないようにするにはどうしたら良いか、大変難しい課題ですが、何かの糸口でもつかみたいと思います。

高知で栽培している、青ネギも日照りで枯れそうです。

毎日の水やりは、大自然の雨にはかないません。

何とか大自然の怒りをなだめられればと感じるこの頃です。

平成30年7月24日

鉄道輸送の再検討

高知県から首都圏への小口農産物の輸送に関して、宅配便に代わる輸送を検討しているが、運賃負担力のない、言い換えれば商品の値段に比べて運賃がかなりの比重を占めることから、いくつかの方法を比較してみる必要がある。

先日、トマト2種類とナスで、2パレット分の貨物を、高知県の冷凍・冷蔵の魚を主に運んでいるM運送に依頼して、首都圏向けに配送してもらえる長野県に向けて、名古屋中継で週3回、6便ほどテストしてみた。

名古屋の中継点には長野から名古屋に持ち組む車の帰り便で輸送してもらった。

仕組み的には専用便扱いで、翌日の早朝には、長野県の配送先に定時に届けることができた。

輸送そのものは満足できるものでしたが、運賃的には、2パレット程度なのでボリュームが十分でなかったことからも、宅配便に比べてそれほど安くなく、生産者にはM運送の荷受け場所まで持ち込んでもらった割には大きなメリットが出せなかったことから、今更のように、宅配便は価格についてもかなりの競争力があることを再認識したところです。

ご承知のように、高知県は東西に長く、産地が県内全域に広がっているところから、時間をかけて、徐々に集荷体制を固めていく必要があります。

また、農産物ゆえに、天候や季節に作用されるために、柔軟性と複数の輸送手段を常に検討しなければならないところですが、現状ではトラック輸送に絞らざるを得ない状況です。

高知県の鉄道輸送については、オフレールステーションが、高知市内の港近くにあり、そこからは関西、中部、関東にむけては、高松駅まで陸送される。

農産物をJRコンテナに入れると、6パレットほど入り、1才箱にして、500ケースほど運ぶことが出来る。

6パレットまとまれば、鉄道輸送はコスト的にはメリットがあるが、輸送日数に関して中継駅が入るために、1日から2日日数が余計かかることになる。

高知県に関しては、ハウス栽培が多く、青果物・花きは年間を通じて全国へ鉄道で出荷されていて、出荷が特に多いのは12月からよく6月で、きゅうり、なす、ピーマン、みょうが、などが北海道や景品地区向けに発送されていて、定時・定量輸送という鉄道コンテナのメリットを生かしているとのこと。

今後は、我々も、M運送のターミナルを集荷拠点として活用し、生産者からの持ち込みや集荷の以来のも対応しながら、小口であれ、パレット単位であれ常に受け入れ、温度管理設備も利用しながら、宅配、専用便、鉄道輸送に適時対応で来る仕組みにしていきたいと検討しているところです。

まずは、鉄道コンテナに6パレットの貨物を常時集められるような体制をとっていきたいと考えています。

12月からが温暖な高知の農産物に期待が高まるので、この時期から体制を整え年間を通して消費地に安定して農産物を届けられるようにしたいものです。

平成27年12月16日

産学官民連携

高知県に於いても産学官民連携センターを設置して、課題解決先進県を目指して様々な活動をおこなっている。

当面する危機感は、人口減少の負のスパイラルから経済規模の縮小、若者の県外流出と、過疎化・高齢化の同時進行による孤立化の拡大。

特に中山間地域の衰退が更に少子化を加速させ、人口減少の危機が目の前に迫っている。

これらの現象を真正面から受け止めて対策を検討し推進できないか。

具体的には、県の産業振興計画を推進するために、地産外商や移住促進の取り組み。

学びの機会を多くするために、若者の学ぶ場の創設,即ち、教育の充実。

健康長寿県構想に基づく、あったかふれあいセンターの増設等、各種福祉の充実。

集落活動センターを充実させ中山間地区の生活を守り、さらには、新産業を生み出す等による、中山間地区対策の充実・強化。

更には、出会い、結婚、子育てのライフステージに応じた課題にワンストップで総合的に支援できる仕組みの構築により、少子化対策の抜本的強化と女性の活躍の場を拡大する。

高知県は、高知市を中心とした中部と足摺岬までの西部地域、並びに、室戸岬方面への東部地域に大きく分けられるが、今年の年末までは、特にさらなる経済発展が期待される東部地区全体で、地域ごとにイベント等が開催され、全体を東部博と位置づけ、観光はもちろん多くの産業会への呼びかけもおこなっている。

その中の一例として、地域の方々の取り組みに関するプレゼンを行うイベントが安芸市で開催され、私も参加してきた。

12名のプレゼンテーターが短時間であるが、其々の取り組みに関してプレゼンし、参加者が質問やコメントをするもので。

一例を上げれば、世界的に認定されている室戸のジオパークの観光資源の開発・推進策。

地元のJAが新規に地元の産業に積極的にかかわり、出資までする取組。

北川村にある美しい「モネの庭」を東部地区の観光の礎と位置づけ、内容と施設の充実を推進する取り組み。

ふるさと納税の仕組みを地元の生産者と協力して充実・拡大する取り組み。

縮小傾向にあった土佐備長炭の生産者生産者が共同して、共同購入、共同販売で、販売拡大と収益増に成功している事例。

デザインナーでカフェを経営している女性が、「たい焼き」に興味を持ち、地元の様々な具材を活用して新製品を開発し、冷凍して他県の店舗へも販売している事例。

高知県のゆず等の柑橘類からアロマ製品を開発し、香りを楽しみリラックスできると販売が拡大している事例、等々、
具体的な取り組みの発表で、其々の地道な取り組みが大きな力になっていくことを実感し、その後の、発表者と参加者の交流会でさらなる親睦を図ることができ、何か明るい兆しを感じることができた。

私どもも、設立した農業法人の活動を通じて地域に貢献できたらと日々取り組んでいますが、地域の方々との密接な交流が新たなビジネスの機会を生むことは間違いないと感じています。

現在は高知県の農産物や加工品を物流の効率化を目指して、首都圏地域に販売することで、地域の生産者の販売の拡大を図ること。

地元の農産物を活用して加工品を開発・販売すること。

自社において市場でニーズのある農産物を作付・栽培・販売することで
関係者と共にさらなる拡大発展に繋げたい。

平成27年10月19日

土佐の軍鶏

高知で軍鶏を飼っている、N氏を知り合ってから、何度も軍鶏料理を食べる機会があるが、現在では、本軍鶏以外に、他の品種と掛け合わせた食肉用の軍鶏いわゆる、準軍鶏が多く出回っている。

名古屋コーチンと掛け合わせた「コーチンシャモ」、プリマスロックと掛け合わせたプ「プリャモ」等があるが、本軍鶏とはかなり異なる味と肉質である。

幼少のころから、闘鶏の本場で育ったN氏は、本業である土木建築の事業を息子さんに譲り、8年ほど前から、本軍鶏の飼育に取り掛かり、本来の軍鶏を安定的に肉食用で供給する仕組みづくりに取り掛かった。

闘鶏用の軍鶏を飼うにはかなりの費用が掛かるために、せいぜい一軒で40~50羽が限度で、闘鶏に負けた軍鶏を食肉として供給する程度にとどまるのが通常である。

N氏は、5年程は、全力で闘鶏用にもなる本軍鶏の卵をふ化させ、育て、増やし続け現在では常に1,000羽程飼育するに至っている。

1,000羽を保ち続けるために、3年程前からは、毎日卵をふ化させ、軍鶏肉を販売し、鶏ガラからスープを作り販売し始めている。

軍鶏の飼育は難しく特にオスは子供のころから同じ檻に入れるとケンカを始めるのでその管理が大変である。

従って、N氏のように本軍鶏を1,000羽も飼っているところは全国でも見当たらないそうである。

今後はこの貴重な美味しく、独特の味の本軍鶏を高知県下で着実に生産販売体制を確立し、調理人とのコラボで、高知でしか食べられない軍鶏料理を研究開発し始めている。

又、海外展開(まずは香港)をも視野に入れている。

地域しかない本物を守り続ける努力は、生産者から流通そして調理人までのネットワークを確立する必要を感じている。

平成29年10月5日

小豆島(香川県)のオリーブ・オイル、オリーブの塩漬

近頃、オリーブの塩漬やオリーブ・オイルが食味や健康嗜好で人気があるらしい。

四国の高知に滞在している関係で、地元の農産物や果物に関して色々な問い合わせがある中で、先日、取引先から小豆島(香川県)のオリーブの生産者を紹介して欲しいとの依頼があり、別の取引先にその需要に関して確認すると、やはり関心が高いことが解った。

たまたま、大学時代の親友T君が小豆島出身で、10年前に亡くなっているが、奥様や、お兄様とのお付き合いもあり、連絡してみると、是非、来て下さいと、快い返事があったので、取引先と訪問することにした。

思い起こしてみると、私自身、小豆島に出向いたのは、はるか昔、大学時代の空手部の合宿の帰りに親友T君の家に立ち寄ったことの記憶がある。

取引先は関東の大手スーパーのバイヤーを連れて、羽田から高松空港に飛んでくるという。

私は、高知から車で高松空港に向かい、取引先の二人を出迎えて、高松から高速艇で、45分の船旅で小豆島の草壁港へ。

船着き場には、200年以上の老舗のS社の社長が出迎えてくれた。

私の親友のお兄さん(会長)が住まれている立派な屋敷に通され、久しぶりの再会で、親友T君の昔話が暫く続いた。

訪ねた老舗のS社は小豆島の数々の商品を扱う総合商社的な会社であることから、オリーブの製品はもちろん、数々の商品に関して、お連れした取引先は多くの商品に関心を示し、販売方法に関しても色々な角度から検討し、今後取引を進める方向で話が進んだ。

約500年前頃には、その地の利を生かし、塩業が始められ、海上輸送の便利性から、醤油製造、素麺の製造が、その後、醤油の二次加工品として佃煮製造、そして100年程前から、その自然気候を生かしオリーブの栽培が始まったとのこと。

オリーブに関して、高知県農業技術センター果樹試験場に聞いてみると、高知県は明治12年にフランスから取り寄せた苗2,000本のうち50本が配布されて試作されたとの記録が残っているが、品種等も解っていないとのこと。

オリーブ風媒受粉であるため、受粉がうまくいかなかったり、台風等の強風による倒伏やゾウムシの被害でうまく育たなかったと考えられるとのこと。

年間平均気温15~20℃で栽培可能で、年間降水量600~1,000mmが敵地とされ、高知県は2,500mmであるが栽培可能とのこと。

典型的な陽樹で日照時間は長いほどよく、南西面が良く、耕土が深く肥沃で排水が良いことが条件らしい。

品種は油用ではルッカ、ネバジロブロンコ、塩蔵用ではマンザニロ等がある。

高知に戻って、果樹園で植木を栽培しているO社長に聞いてビックリしたのが、高知から毎年何万本もオリーブの苗木を小豆島に送っているとのこと。

しかしながら、高知の気候では、オリーブの実は十分に育たないで、一本の木になる量は、小豆島の半分程度とのこと。

オリーブに関してもその種や苗木は国際間や国内地域間の連携で運ばれていることが理解できた。

平成28年5月8日 鍵山 武男

【伝統の味】高知県三原村どぶろく特区

土佐は自然豊かで、のんびり過ごせるところが多い。

先日、土佐の各地を回って、地元の方々と交流しながら、暮らしや、地元経済の活性化等に関して、発表、懇談する会に誘われ、初めて三原村を訪問することができた。

今回開催された会場は、三原村農業構造改善センターで、三原村集落活動センターもあり、食堂や売店、交流の場所等が完備されている。

夕刻に予定していた学習・交流会が終了すると、地元の子供たちの踊りも披露され、間もなく、隣の部屋では、地元の方々が用意してくれた宴会場に沢山の料理が持ち込まれ村長も参加され和やかな懇親パーテーが開始された。

近隣、宿毛や四万十市等からも関係者が集まり、一通りの挨拶が終わると、思い思いにグラスに飲み物を注ぎ乾杯。

すでに濁酒が7種類持ち込まれていて、私も早々と濁酒の飲み比べを始めた。

米農家7軒のおかみさんたちが、真心込めて手作りした濁酒は。

農家食堂の「青空屋の元代」、農家民宿風車の「風喜」、農家民宿森本の「嫁っこ桂」、農家民宿NOKOの「清流」、農家食堂つめの「川平郷」、農家民宿今ちゃんの「椿姫の伝説」、農家民宿くろうさぎの「こぼれ雪」。

飲み比べるほどに酔い、しまいにはどれを呑んでも美味しく、味比べできなくなっていた。

宴会が終わりになると、風車の宿のおかみさんが迎えに来てくれて宿に案内してくれた。

どうやら、今夜の食事も濁酒も、この7件の女将さんたちが用意してくれていたらしい。

風車には仲間3人が通され、しばらくの間、囲炉を囲んで三原村の空気と夜を味わていた。

やはり、宿には濁酒が用意されていた。

翌朝も宿から、朝食場所まで車で移動して、心のこもった朝ご飯を頂いた、味噌汁も独特の味わいで、お代わりもいただいた。

一泊二日の三原村の滞在中は、地元の方々の暖かい心優しい人情に触れ、日本の原風景の中での人々の暮らしぶりに感銘を受け、いつまでも、この豊な触れ合いは心に残ると感じた。

やはり旅の楽しさや価値は、人と人との触れ合いにあると、今更のように噛み締めることになった。

平成30年2月13日