今回は高知県須崎市でブルーベリーを栽培されているブルーベリー農園いちかわファームの代表 市川秀司さんについて掲載させて頂きます。

身体に良い甘くて美味しいブルーベリーに興味がある方は、参考にして頂けたら嬉しく思います。

いちかわファームのブルーベリー摘み取り体験 2022年6月18日~

2022年6月18日~毎週土日祝日にブルーベリー農園いちかわファームでブルーベリー摘み取り体験が始まります!

完全予約制、時間無制限、食べ放題なので家族や友だちカップルなどでゆったりと摘みたて新鮮なブルーベリーを楽しめますよ。

ブルーベリー農園いちかわファームができるまで

ブルーベリーを育てる数年前から私有の農地を所有していましたが、雨が多く降るたびに川の水が氾濫し流れ込むことで、耕作放置状態になる農地の活用法に悩んでいました。

そこを何とか耕作できるようにしたいと思い、須崎市に河川の修復工事を訴え続けていました。

それから5年以上経過しましたが、近隣で行われる砂防ダムの工事と合わせて河川の修復工事を一緒に行ってもらえることになりました。

やがて河川の修復工事が完了し、実際に何を栽培するのかを検討し始めました。

当時は、サラリーマンで休日しか農作業に時間が取れないことから、比較的作業時間の短い果樹を栽培することに決めました。

また、具体的にどういった果樹を栽培するのが良いか考えたところ、農地も1反弱(250坪程度)と果樹を栽培するには狭いこともあり、その条件で収益を上げていくためにはこの地域で誰も栽培していないものが良いと考えてレモンやブルーベリーを候補に挙げました。

両方とも国内で流通しているものは外国産が大半で国産は希少なことから販売していく上でも有利ではないかと考えました。

最終的にブルーベリーに決定したのは、当時から目に良い果物と言うことでたびたびメディアにも取り上げられており、今後も注目度が上がっていく果樹であるということと全国的にも少なかったブルーベリーの摘み取り体験のできる観光農園の開園を目指すなど、将来的に色々な展開ができる果樹であると考えてブルーベリーを栽培することを決めました。

ブルーベリー栽培は日進月歩! 土耕栽培からポット溶液栽培へ

 耕作放置状態の農地の活用化を目指して動き出し、ついにブルーベリー栽培をスタートさせることができるようなった当時は、畑を耕した土を使った土耕栽培から始めていきました。

そのような栽培方法からスタートしたその翌年の夏、他の農園はどのように運営しているかを学ぶために、とある鳥取県のブルーベリー農園が開催したブルーベリー狩りツアーに参加しました。

その農園は、ブルーベリーを育てるにあたって大きな鉢を使っており、ブルーベリーを植えられたどの鉢からも大きく元気に育っていました。

その様子を見て、この栽培方法を使えそうだとインターネットでこのことを調べたところ、ポット溶液栽培と言われる方法でオーシャン貿易と言う会社が開発したことが分かりました。

そのオーシャン貿易に問い合わせをしたところ高知県内にある他の農園にも導入経験があり、その農園を紹介していただき、ブルーベリーの栽培についてやポット溶液栽培の詳細などを色々と確認することができました。

その後も様々なことを私なりに調べたところ、ポット溶液栽培はブルーベリーを栽培するにあたって最善な栽培方法であるのではないだろうかと思い、1年ほど続けた土耕栽培からポット溶液栽培へ変更していきました。

ポット溶液栽培、始動! そして最大の敵、現る?!

ポット溶液栽培を始めてから面白いほど大きく樹々は成長し、2年を数える頃までは問題もなく順調に育っていきました。

しかし、その頃を契機にどうしたことか、ところどころで成長が止まる症状や枯れてしまう樹々が出始めました。

交流のある農家の先輩方に相談してみても原因も掴めず解決の目途も立たない状態でした。

肥料の量や潅水時間の調整、また剪定方法の検討など考えられることを試していましたが効果はみられず、止むを得ず品種変更のための植替えを悩んだ末に決め、その時定植した半分以上を植替えすることになりました。

さらに同時期にポット溶液栽培でブルーベリー栽培をするに当たっての最大の悩みの種であるコガネムシの幼虫の被害も出るようになりました。

その根を食べ、せっかく育てたブルーベリーを枯らしてしまう幼虫たちは、私たちにとって非常に厄介な害虫でした。

こちらの方も効果的な解決策が思い当たらず、コガネムシの幼虫に有効な農薬の使用や樹々の根本にネットを巻いたり、ポットの表面を防草シートで覆って侵入を防ぐなどと言った効果があると思われる様々なことを試していきましたが、問題解決とはならず1年に十数本はコガネムシよる被害が出るようになっていきました。

いちかわファーム流の確立!

ポット溶液栽培の不調と最大の天敵であるコガネムシの幼虫の襲来などがあり、具体的な解決策もなく参っていたところ、ブルーベリー栽培の普及や指導のために全国を回っているこの業界では有名人なブルーベリー職人(通称)からご教授していただけることになりました。

その職人が言うには、コガネムシの幼虫は鉢の上部に生育していることが多い特性があり、鉢の上部にそれらのエサを無くして成長できないようにすればいいのではないかとのアドバイスをいただけました。

その状況を作るために考えたところ、厚さ5cm程度の杉や檜の皮を敷けばいいとの結論に至り、早速行うことにしました。

そうしてからの状況は良好で杉や檜の皮を敷いてポットを覆ってからは、今までのことが嘘のようにコガネムシの被害は出なくなりました。

また、それと同時に生育不良となる樹々もほぼなくなりました。そのおかげか、一般的には他の農園では年間全体の数%は生育不良で植替えが必要となっているそうなのですが、いちかわファームでは植替えの必要もなく安定した栽培が可能となりました。

もともと高知県特有の強い紫外線で表面の根っこが弱ることが原因と推察していましたが、ブルーベリー職人のアドバイスに従い、杉や檜の皮を敷くことで問題が解消されたことからやはり強い紫外線が原因で様々な弊害が出ていたのだと結論付けることができました。

更に幸運だったのが、他の園でこの方法と実施しようとしても杉や檜の皮を入手することが簡単ではなく断念せざるを得ないケースが多いのですが、いちかわファームではたまたま近くで友人が製材所を営んでおり、比較的簡単にいつでも大量の杉や檜の皮を入手できる状況でした。

ここからブルーベリー栽培が安定し始め、毎年計画通りの安定した収穫量を確保することができるようになっていきました。

それと同時に栽培技術についても県外の農園で実施されていた剪定研修会などに毎年参加し続け、栽培技術を磨いていきました。

その甲斐もあってか、今では県外からも視察に来ていただけるような農園へと成長することができました。

また、ブルーベリーの栽培法については様々な書籍などが販売されていますが、ポット溶液栽培は本に記されているような一般的な栽培法とはかなり異なった栽培方法であり、視察に来られた方々がそのことに驚かれることも少なくありません。

そのような経験もあり、いちかわファームを始めて7年程でここ高知県須崎市の気候に合った栽培技術を確立するに至りました。

これからのいちかわファーム

様々な人の協力や栽培技術の自己研磨により、農園の運営が安定したことで手ごたえが得られたので栽培面積を増やしていく
ことにしました。

もともとポット溶液栽培に移行すると決めたときから将来的にはまだ多数ある耕作放置状態の農地を活用して増園していく方針だったので、毎年少しずつ耕作放置状態の
農地を借り受けていきました。

当初は1反弱だった農園はおよそ8倍の面積である8反まで広がり、合計1400本もの栽培本数となりました。

毎日一喜一憂しながら実直に栽培を続けていますが、毎年様々な問題が起きてしまいます。

それでも今までの経験や全国の同業者のネットワークを活かして、情報の交換や共有を行い、解決にまで至ることができております。

大事なお客様を第一に考え、「安全・安心な美味しいブルーベリー」を提供できるようにここ近年は微生物や植物ホルモンなどについての勉強もしております。

また、現在は年間1、2回の頻度で農薬としてカウントされない有機JAS適合資材を使っていますが、ゆくゆくはお客様に「無農薬で安全・安心な美味しいブルーベリー」を提供できるように日々精進しているところです。

追加資料 ポット溶液栽培のメリットの紹介

ポット溶液栽培は、ブルーベリーに最適な生育環境が確保でき、作業効率が非常に良いことが最大のメリットとなります。

整地した農地に潅水用パイプを埋め込み、除草作業軽減のために防草シートを張り、その上にポットを等間隔に配置します。

ブルーベリーの樹をポット毎に容易に移動できることもメリットの一つです。基本的には農薬を使用しませんが、年に数本は
どうしても調子を崩してしまう樹が出てきてしまいます。

もし調子を崩してしまったとしても予備のポットを準備しておけば比較的簡単に取り替えることもでき、翌年の収穫量の減少を抑えることにつながります。また、どれかの樹が病気にかかったとしても一鉢ずつ移動できるのでその樹を隔離するなどして病気の蔓延を防ぐことができます。

比較対象として、地植えの場合では隔離することが困難なため、一気に病気が広まってしまう恐れがありますが、ポット栽培なら被害を最小限で食い止めることができます。
 

ポット溶液栽培のメリット

1、排水不良や土壌病害などの農園の条件に影響されずに栽培できること。

2、コントローラーによる自動潅水システムの導入による作業の効率化や防草シートを園地に敷くことで作業が軽減されること。
3、成長に応じた植栽密度の変更ができます。隔離栽培により一本ずつ移動ができるので病気の蔓延が回避できること。

4、導入初年度からでも一定レベルの収量・品質が期待できます。特にブルーベリーは成長スピードが早く早期収穫が可能になること。

5、初期投資が必要だが人件費や労働力を含めたランニングコストを軽減でき、収益率が高いこと。

ブルーベリー農園いちかわファーム

市川 秀司

こうちっちのスタッフがいちかわファームを取材!

高知県須崎市にあるブルーベリー農園「いちかわファーム」さんに行ってきました。

たまたま行った須崎名物のなべ焼きラーメンを食べたまゆみの店でいちかわファームのブルーベリーのチラシを見つけて気になったのでお店の人に聞いてみたら、「まゆみの店には置いてないんだよ~」とのことで直接いちかわファームさんに行ってみました~

アクセス

いちかわファームは高知自動車道須崎東ICから車で約10分のところにあります。

看板らしい看板がなかったのでナビを頼りにしていきましたが、無事にたどり着きました~

途中、道が狭くなっているところもあるので注意していってくださいね。

電車を利用する場合は、高知駅からJR四国の土讃線(窪川行き)に乗り、大間駅で下車します。そこから歩いて約26分(約2km)のところにあります。

いちかわファームについて

いちかわファームさんはブルーベリーを減農薬で栽培しています。

代表の市川秀司さんは十数年、会社員として働いていたそうですが、5年前に脱サラし、ブルーベリー栽培を始められました。

耕作放棄地を利用して、徐々に本数を増やしていき、今では約1300本ものブルーベリーの木を育てています。

市川さんに「なぜブルーベリーだったんですか?」と聞いたら「思いつきで…」とおしゃっていましたが、栽培を始めてから県外のいろいろな方のところへ習いに行き、美味しいブルーベリーが収穫できるようになるまで5年から6年かかったと…ブルーベリーへの思い、情熱がなければ続けられませんよ!

いろいろな話を聞かせて頂きましたが、市川秀司さんはとても真面目な方でどんな質問にも誠実に対応してくださいました。

現在、市川さんはブルーベリーだけでなく、いちじくやキウイの栽培にも挑戦しています。


↑↑
いちかわファーム代表の市川秀司さん

研究熱心でどのように栽培したらお客様が喜んでくれるものが作れるのか、何度も何度も試行錯誤されています。今後、ネットショップも立ち上げていく予定なのでぜひ応援を宜しくお願い致します。

ブルーベリー狩りを行っています!

6月中旬から7月末には観光農園として家族連れやカップルなどたくさんの方が訪れてブルーベリー狩りを楽しんでいます。

一度食べたらファンになる方も多く、リピーターの方もたくさんいらっしゃいます。

いちかわファームさんは現在、少人数で運営されているので完全予約制でブルーベリー狩りが出来る日にちが限られています。

ブルーベリー狩りは人気のためすぐに埋まってしまいますので早めの予約をするとGOOD♪

代表の市川秀司さんに話を伺ったところ、今後、今以上にブルーベリー狩りに力を入れていくそうなので、余裕を持って予約できる日が近いかもしれません、楽しみですね。

開園時期

ブルーベリー狩りは、通常、6月の中旬~7月末まで開園しています。(天候によって開園時期がずれる場合もありますので公式ホームページをチェックしてくださいね。)

24種類もの品種があり、5月中旬から6月下旬、6月中旬から8月、来園した時には完熟期が来ている3~5種類の品種が楽しめるので、時期を分けて何回か行くというのもいいですね~

入園料

大人(中学生以上) 1,500円
小学生 700円
未就学児 無料

いちかわファームのブルーベリー

いちかわファームさんのブルーベリーの特徴は、粒が大きいということ。

私も食べる用より一回り粒が小さいという冷凍のジャム用を購入したのですが、私が見慣れているものよりもかなり大きくてビックリしました。

食べてみると、甘くて少し酸味もありとても美味しい!

今まで食べていたブルーベリーは加工しないまま食べると味あまりないことが多かったので本来のブルーベリーってこんな味なんだと感動しました。

土に植えないポット栽培

市川さんのブルーベリーの栽培方法は土に植えないポット栽培です。

写真のように下にシートを敷き、1本1本ポットに植えられているので、ブルーベリーが狩りに来た時も靴が汚れることがなく気軽に楽しむことができます。

ポット栽培は高知県で行っている農家さんはあまりおらず、「こんなんじゃ絶対に持たん」と言われたこともあったそうですが、先ほども書いたように県外へ行って勉強をされて、今では15年ものの木もあるくらい安定して栽培されています。


↑↑
15年もののブルーベリーの木

安定して栽培できるのもこのポット栽培のメリットです。

ポットに挿してあるホースから液肥(水と肥料を混ぜたもの)をタイマー設定して時間がきたら点滴のようにぽたぽたと落ちるようになっています。

この液肥の配合はポット栽培のシステムを開発した京都にあるオーシャン貿易のものを基本としているのですが、地域地域によって微妙に変えているそうです。

ポットの中にはお花を挿す時に使う緑色の吸水スポンジを利用して根腐れしないようにしています。

ただ、それだけでは高知は紫外線が強く、根が弱ってしまうためヒノキや杉の木の製材から出る皮を入れて工夫して育てているそうです。

手が掛かけている点

収穫と剪定に手が掛かります。

小さい枝にも果実は生りますが、パチンコ玉くらいの小さな実になってしまいますし、味にも違いが出るので、大きな新芽だけ残して収穫が終わった夏と冬に剪定をしていくそうです。

摘果はするの?

生りすぎていたら摘果します。

基本、花が咲く時期と遅霜とかの関係が出てくるので、多めに花を見つけて受粉させて摘果しています。

ミツバチで受粉させています。

いちかわファームの加工品

冷凍のブルーベリー(500g・1kg)と加工用(500g・1kg)があります。

今、鹿児島の黒酢を使ったブルーべリービネガーとブルーベリーとグラニュー糖だけ!添加物を一切使用していないジャムが発売予定となっているのでこうご期待です!

名前 ブルーベリー農園 いちかわファーム
住所 〒785-0030 高知県須崎市多ノ郷甲811
電話番号 0889-42-6766
開園期間 5月中旬~8月上旬
開園時間 午前9時~午後5時
アクセス 高知自動車道須崎東ICから車で約10分
駐車場 無料
公式ホームページ ブルーベリー農園いちかわファーム