ハチと兵士の像 除幕式に参加してきました
2025年8月17日、高知市追手筋のオーテピア横にある「おまち多目的広場」で、ヒョウのハチと兵士の像の除幕式が行われました。
除幕式の様子
除幕式では、土佐女子中学高等学校コーラス部の「南国土佐を後にして」やよるよさこい鳴子踊り(上町よさこい鳴子連)が披露されたりと、温かい雰囲気の中で式典が進められました。
関係者や地域の皆さんが集まり、高知らしい演出で新しい像の完成を祝いました。
ハチと成岡正久さんの物語
この像のモデルとなったのは、高知県出身の兵士・成岡正久さんと、彼が中国戦線で出会ったヒョウの「ハチ」です。
1941年、日中戦争のさなか、成岡さんは湖北省の山中で目も見えない赤ちゃんヒョウを見つけ、保護しました。
第8中隊にちなんで「ハチ」と名付けられたこのヒョウは、兵士たちに愛され、部隊の心の支えとなりました。
しかし戦況の悪化により、1942年にハチは日本へ送られ、上野動物園で飼育されることに。翌年、戦時中の猛獣処分により、ハチは命を落としてしまいます。
戦後、成岡さんは剥製となったハチと再会。約45年間、一緒に過ごした後、1981年に「戦争の悲しさと平和の尊さを伝えてほしい」という願いを込めて、高知市の子ども科学図書館(現在のオーテピア高知みらい科学館)に寄贈されました。
平和への思いを未来へ
完成した銅像は、成岡さんとハチが寄り添う姿を表現しています。台座には「私たちの青春時代は戦争で明け暮れた」という成岡さんの言葉が刻まれています。
この像が未来にわたって多くの人に親しまれ、平和の大切さを伝えていってくれることでしょう。
戦後80年の節目に完成したこの像。オーテピアにお立ち寄りの際は、ぜひハチと兵士の像も見てみてください。